事業承継・M&Aを進めていくためにはある程度の手数料・費用を考えることが必要!
多くの企業が悩みを抱える事業承継やM&Aは、内容が難しいため専門家を頼り二人三脚状態で進めていくのがおすすめです。
しかし、専門家もただで行ってくれるわけではないので、報酬金や相談・仲介手数料などの負担も考えておく必要があります。
事業承継・M&Aを進めるためにはどのくらいの費用・手数料が必要なのか、費用や手数料の相場・おすすめ相談先について解説しますので、事業継承の際には参考にしてください。
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目次
事業承継とは?
事業承継とは、会社や事業の経営権とともに、社風や経営者の想いを後継者が引き継ぐことを指します。
今まで守ってきた会社を後世に残していくためには、事業承継が必要です。
事業承継は主に3手段存在し、子どもや親族に託す「親族内承継」や従業員・外部の第三者に託す「親族外承継」、新しいビジネスを始めたい起業家や経営者に買収・合併をしてもらう「M&A」になります。
会社や経営者・後継者の状況を考えて、会社・事業を残していくために、それぞれの手段を選びましょう。
事業承継・M&A時に考えるべき費用・手数料は?
- 仲介会社への手数料
- 専門家への相談手数料
- コンサルティング会社への報酬金
- 弁護士への相談料
- 税理士・会計士への相談料
事業承継・M&Aを考える場合は、上記の5つの費用・手数料が必要です。
それぞれの費用・手数料の内容や、利用する上でのポイントついて解説をしていきます。
仲介会社への手数料
後継者・M&A先探しを行う場合は、マッチング支援サービスや仲介会社の利用が必要ですが、手数料はそれぞれ変わります。
そのため、特に注意して見ておきたいのが、着手金や相談料・中間金や成功報酬です。
仲介会社ごとで設定金額が異なりますが、着手金なしの完全成功報酬制の仲介会社などは、費用を最小限まで抑えたい場合におすすめになります。
ただし、完全成功報酬制の仲介会社をうたっておきながらも支援をあまり行わずに、コンサルティングを依頼してくるよう仕向ける会社があることもネット上で挙がっていますので、気を付けてください。
着手金・相談料・中間金はそれぞれ相場が異なりますので、後述で詳しく紹介していきます。
専門家への相談手数料
専門家への相談手数料も、事業承継・M&Aを進めていくうえでは必要です。
専門家と考えると弁護士や税理士・会計士をイメージする人も多いですが、他にも事業承継を専門とした機関などが存在します。
専門家への相談手数料はどこまで対応してくれるのかによって変わりますが、相場としては100,000円から対応してもらえることが多いです。
コンサルティング会社への報酬金
コンサルティング会社は、報酬金の支払いがメインになります。
コンサルティング会社の場合も、どこまで関わって対応してくれるのかによって報酬金の相場が大きく変わるため、確認してから依頼をするのがおすすめです。
コンサルティング会社の報酬金・手数料の目安は200,000円~3,000,000円程度になります。
フルオーダーメイドでの計画策定などがあると、高額になるでしょう。
弁護士への相談料
事業承継は顧問弁護士がいる場合には、そちらに相談する人も多いです。
ただ、弁護士は事業承継の税金対策などではなく、どちらかというと、相続時やM&A時に発生してしまいやすいトラブルに強い専門家です。
弁護士の場合は、手数料・費用として相談料を支払うようになります。
- 相談料の相場:5,000円~10,000円
- 支援の費用・手数料の相場:500,000円~2,000,000円
- 成功報酬金の相場:利益に対する10%
税理士・会計士への相談料
弁護士以上に、税理士や会計士に相談するという経営者は多いです。
税理士は資産税に強いと、事業承継に伴う税金対策などができます。
税理士や会計士にもよりますが、税理士に依頼する場合は、節税対策や事業承継計画の策定・事業承継の実施や実施後の相続税申告などにも対応してくれます。
- 相談料:10,000円~30,000円
- 相続税の概算レポート:200,000円~300,000円
- 相続税の申告:250,000円~2,000,000円
- 事業承継計画の策定:100,000円~400,000円
- 申告後の5年ごとの継続報告書・報告書の提出:50,000円~100,000円
上記の費用が相場になりますが、税理事務所ごとに報酬金・手数料が変わりますので、依頼をする前に確認をとりましょう。
種類別手数料・費用の相場
- 相談料の相場
- 着手金の相場
- 中間金の相場
- デューデリジェンス費用の相場
- 成功報酬費用の相場
次は、実際にM&A仲介会社のサービスを利用・相談した際の細かい手数料や費用の相場について、解説をしていきます。
後継者探しやM&A先探し・仲介会社による支援を受けたいと考えている人は参考にしてください。
相談料の相場
仲介会社は近年、初回相談料については無料に設定している所も多いです。
税理士事務所や弁護士事務所のように、30分初回面談無料に設定している場所もありますが、相談料は無料が中心となっています。
そのため、相談料の相場は、0円~10,000円程度です。
着手金の相場
仲介会社では、着手金なしの場所もありますが、着手金ありだと1,000,000円~2,000,000円程度になります。
他のM&Aマッチング支援サービスを登録したものの、売り手や買い手が見つからなかったという場合に、着手金ありの仲介会社に登録する人が多いです。
真剣に探している人同士が出会えるのがメリットですが、一度払ってしまうと戻ってこないお金になるため、信頼できる仲介会社なのかを調べた上で支払うようにしましょう。
中間金の相場
中間金は、M&Aや事業承継に関する計画が、ある程度進行した時に支払う手数料になります。
中間金も仲介会社によって大きく異なり、無料のところもあれば固定報酬制・成功報酬に上乗せする場合もあるため、こちらも事前に確認しておくのが好ましいです。
中間金の相場は、固定報酬制のところで1,000,000円~2,000,000円程度になります。
デューデリジェンス費用の相場
デューデリジェンスとは、リスク回避調査に関する費用です。
投資対象となる企業や投資先の価値やリスクなどを調査してもらうことによって、投資先が安全かの確認ができます。
こちらは買い手が行うため、経営者側はあまり関係ありませんが、相場としては2,000,000円程度です。
成功報酬費用の相場
M&Aの成功報酬費用は、M&Aの金額を元にレーマン方式で報酬計算されるケースが一般的です。
M&A金額に、5%程度の手数料率を上乗せして計算された金額が相場になります。
リーズナブルな対応価格!おすすめの相談先
- M&A総合研究所
- 税理士法人チェスター
- BATONZ(バトンズ)
- 山田コンサルティンググループ
上記の4箇所は、リーズナブルな費用・手数料でM&Aや事業承継の対応をしてくれる会社・事務所です。
それぞれの特徴について解説をしていきますので、参考にしてください。
M&A総合研究所
M&A総合研究所は事業承継・M&A仲介会社として知られていますが、事業承継の専門家「事業承継士」のような豊富な知識を持ったスタッフが多数在籍しています。
仲介会社としても優秀で、着手金なしの完全成功報酬制になるため、負担の少ない事業承継・M&Aを行うことが可能です。
Webメディアでも情報発信を行っており、事業承継初心者の人でもわかりやすい内容にまとめられているため、情報収集の際にもおすすめです。
税理士法人チェスター
税理士法人チェスターは、税理士法人の中でも相続税に強いことでも人気です。
相続税に強い税理士事務所もたくさんありますが、税理士法人チェスターは、相続税の専門家が200名以上在籍していて、ビデオ通話での面談にも対応しています。
料金も高すぎないのにも関わらず、専門家のダブルチェック体制によって確認をしてもらえるため、安心して相談できます。
BATONZ(バトンズ)
BATONZ(バトンズ)は、多くの企業が利用している人気のマッチング支援サービスです。
100,000名以上のユーザーが登録をしており、経営者側は無料で利用できるため、希望する条件下での後継者やM&A先をじっくりと探すことができます。
成約に関するサポーターも無料で支援をしてくれます。
ただし、事業承継やM&Aの支援を行う専門家サポートを受ける場合は料金が発生するため、事前説明を受けましょう。
山田コンサルティンググループ
山田コンサルティンググループは、税理士法人の中でも相続税対策や贈与税対策はもちろん、事業承継やM&Aコンサルティングにも対応している税理士法人です。
事業承継やM&Aでもプランの作成にくわえ、実行や実行後のフォローまで手厚い支援を受けることができます。
さらに、事業承継後の「後継者による新経営体制の仕組みづくり」まで対応しており、幹部育成や各種研修プログラムの開発までも対応する力を持っています。
相続税や贈与税などの税金などにも詳しいため、事業承継やM&Aに特化した税理士法人・フルオーダー可能な税理士法人を探している人にはおすすめです。
まとめ
事業承継やM&Aを行う際には、様々な費用・手数料が必要になります。
手数料や費用は対応してもらう内容によって変わりますが、数十万円から数百万円と相場が幅広いため、ある程度の資金は用意しましょう。
資金については、金融機関などで事業承継を行うための費用を融資してもらえる場合もあるので、相談するのもおすすめです。
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(編集:創業手帳編集部)