助成金で事業承継を実現

中小企業の経営者においては高齢化が進んでいる状態で、数年後には後継者不足に陥ってしまい休業や廃業してしまう企業が、増加すると予想されています。

しかし、企業が廃業すれば多くの従業員が路頭に迷い、その企業の経営者は廃業コストも支払う義務が発生します。

そこで、中小企業の経営者がスムーズに事業承継を進めることをサポートしている事業承継補助金を活用するのがおすすめです。

この記事では、事業承継補助金の要件や内容・注意点や採択率についてご紹介します。

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事業承継補助金とは?

  • Ⅰ型:後継者承継支援型」
  • Ⅱ型:事業再編/事業統合支援型」

事業承継補助金は主に上記の2種類に分けられます。

これから、事業承継補助金のタイプについて具体的に解説していきます。

Ⅰ型:後継者承継支援型」

事業承継補助金のⅠ型とは経営者交代を前提としており、後継者である経営者が事業承継をきっかけに新しい事業などを開始することをサポートするための補助金です。

また、Ⅰ型の申請対象となる事業承継の形態については以下の3点もあります。

  • 個人間で事業を譲渡する
  • 法人から個人へ事業を譲渡する
  • 同じ法人内で代表者を交代する

Ⅱ型:事業再編/事業統合支援型」

事業承継のⅡ型は、経営者を交代する必要がないM&Aなどによる事業承継を対象としています。

後継者が不在している状態で、事業の再編や事業統合などを実行しなければならず、事業継続が難しい状態であると見込まれる場合に限定されています。

事業承継補助金の補助対象者

  • 日本国内で事業を経営している人
  • 地域経済に貢献している
  • 反社会的勢力ではない、その関係性もない
  • 法令順守上の問題がない
  • 補助金指定停止措置を講じられていない
  • 匿名性を確保、公表に同意できる
  • 補助事業の調査やアンケートなどに協力可能

補助対象者は、上記の7点と事業承継を実行するための要件を満たしている中小企業・個人事業主です。

事業承継補助金の採択率


2017年から開始された事業承継補助金制度は、初年度は予算も少なく認知度も低かったため、採択された企業は約1割強でした。

また、2018年には予算が50億円まで上昇し、補助金の募集期間や種類など精度の改正によって採択率は70%以上となり、多数の企業が事業承継補助金を活用しました。

さらに、2019年には予算は50億円で、1次募集分でⅠ型は採択率73.7%、Ⅱ型は53.4%と2018年と大体同じ採択率となっています。

しかし、2次募集分においてはⅠ型が41.0%でⅡ型が24.7%となり、前の年よりも大幅に下がりました。

2020年度における公募は、コロナ禍ということもあり一度しか行われておらず、公募期限は延長されるというイレギュラーな措置が取られています。

また、採択が決定した時には全ての採択確定企業において、会社名と代表者名、そして市区町村名の所在地、申請事業内容と申請が認定された経営革新等支援機関名が、Web上で公表される仕組みになっています。

ちなみに、「経営革新等支援機関」は中小企業等経営強化法によって定められた制度で、中小企業に対して高度な専門性がある支援事業を行っている法人や個人・中小企業支援機関などを、経営革新等支援機関として中小企業庁が認定します。

補助金申請の注意点について

  • 申請は加点ポイントあり
  • 要件を満たしている
  • 事業の発展や新規取り組み
  • 条件を満たした状態
  • 補助金については後払い

事業承継を行うための補助金を申請するには、上記の5つの点に注意する必要があります。

事業承継補助金の申請には加点ポイントもある

事業承継補助金の申請には、加点ポイントという仕組みがあることを覚えておいてください。

この加点ポイントは、受け取ることのできる補助金や採択率に大きく影響するので、該当するポイントがあれば、証明できる参考資料を添付して申請しましょう。

なお、加点ポイントに関する基準は以下の通りです。

事業承継補助金の加点ポイント
  • 債権放棄など本質的な金融サポートを含んでいる事業再生計画を立てている
  • 交付を申請するときに経営力向上計画を認定されている
  • 地域経済へ貢献している
  • 中小企業の会計に関する基本要領を適用されている
  • 中小企業の会計に関する指針を適用されている

申請要件を満たした状態

事業承継補助金事務局が制定している申請要件を満たしていなければならないため、自社がその条件を満たしているかどうか確認しておきましょう。

また、事業承継補助金事務局による要件が満たされたとしても、記載しなければならない事項や資料に不備があると採択されなくなる可能性もあるので、申請する前には必ずダブルチェックするのがおすすめです。

事業の発展や新規取り組みあり

補助金の採択が確定したとしても、その直後に補助金を受け取れるわけではありません。

補助金を受け取る条件には、新規取り組みや事業の発展が必要です。

新規事業の成果が証明できる資料を提出し、受領されると補助金が交付されます。

しかし、経営者の中には新規事業のために補助金が必要なのに、すぐに受け取れないのはどうかと感じている人も多いです。

このような悩みを解決するためには、補助金が交付されることを前提として融資を受けることもできるため、取引先の銀行などに融資が可能かどうか相談してみましょう。

審査の条件を満たしている

事業承継補助金事務局の審査は、書面審査と資格審査の2段階に分けて行われます。

書類審査については、事業承継補助金事務局が提携する外部専門家によって提出された資料をもとに、以下の条件を基準に審査が行われます。

  • ノウハウや独創性がある技術を保有している
  • サービスや商品のプロセスが明確であること
  • 事業全体の収益性の見通しに信頼性と妥当性がある
  • 事業実施スケジュールがはっきりしている

なお、資格審査においては「補助対象者である」という条件が満たされているどうかが審査の対象になり、資格審査に通過すると書面審査に移行します。

補助金については後払い

補助金の交付は後払いとなっており、自社が新規事業を立ち上げてから成果を証明できなければ、補助金の交付はなしとなります。

また、新事業の成果を提出して補助金を受け取るまでにかかる期間は、およそ2~3ヶ月となるため、補助金を受け取るまでは時間がかかるということを念頭に置いてください。

まとめ

新しい事業を展開するためや事業承継を実行するための補助金(助成金)は、Ⅰ型とⅡ型の2種類があり、実際に補助金を受け取るためには様々な要件があります。

さらに、加点ポイントによって受け取れる金額も異なるため、事業承継補助金事務局が制定している申請要件に満たしているかどうかだけでなく、加点ポイントの基準も満たしているかの確認もしておくのがおすすめです。

ちなみに、事業承継補助金が交付された場合、補助事業を実行して収益が得られたことが証明できる資料を5年間分作成して、事務局に報告する必要があるので注意してください。

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(編集:創業手帳編集部)