事業承継に関する補助金やM&Aガイドラインなど多くの最新ニュース配信されている
日本の中でも課題のひとつとして注目を集めている事業承継。
超高齢化が進んでいる影響もあり、国全体が中小企業の事業承継が進みやすいように支援を行っているほどです。
事業承継は多くの経営者が注目をしていますが、事業承継やM&Aに関する最新ニュースがウェブ上でも多く配信されています。
当記事では、具体的にどのような最新ニュースがあるのか紹介しながら、事業承継・M&Aに関するおさえておきたい2021年5月おすすめの最新ニュースを解説していきます。
起業家に有益な情報を徹底してお届けする「創業手帳」から、日本初の事業承継に特化したガイドブック「事業承継手帳(無料)」 が創刊されました!事業承継を検討する創業者の方、これから新社長になる方、事業承継に関わる士業の方などに有益なノウハウや最新情報をお届けしています。あわせてご活用ください。
目次
- 1 事業承継に関する補助金やM&Aガイドラインなど多くの最新ニュース配信されている
- 1.1 2021年注目すべき最新ニュース10選
- 1.1.1 最新ニュース①:中小M&A推進計画が取りまとめられる
- 1.1.2 最新ニュース②:アトツギ甲子園が開催される
- 1.1.3 最新ニュース③:事業承継・引継ぎ支援センターに変更
- 1.1.4 最新ニュース④:事業承継・引継ぎ補助金の令和2年度第3次補正予算額と令和3年度予算額が発表される
- 1.1.5 最新ニュース⑤:経営革新等支援機関が1,000社以上さらに追加
- 1.1.6 最新ニュース⑥:ホテル業界と調剤薬局のM&Aが急増中
- 1.1.7 最新ニュース⑦:株式会社M&A総合研究所と人材紹介事業「マイナビAGENT」が業務提携を開始
- 1.1.8 最新ニュース⑧:税理士法人山田&パートナーズがグループ経営と事業承継に関するウェビナーを開催
- 1.1.9 最新ニュース⑨:BATONZ(バトンズ)が金融機関と連携したウェビナーを開催
- 1.1.10 最新ニュース⑩:事業再構築補助金の申請要件が発表される
- 1.2 まとめ
- 1.1 2021年注目すべき最新ニュース10選
2021年注目すべき最新ニュース10選
・中小M&A推進計画が取りまとめられる
・アトツギ甲子園が開催
・事業承継/引継ぎ支援センターに変更
・事業承継/引継ぎ補助金の令和2年度第3次補正予算額と令和3年度予算額が発表
・経営革新等支援機関が1,000社以上さらに追加
・ホテル業界と調剤薬局のM&Aが急増中
・株式会社M&A総合研究所と人材紹介事業「マイナビAGENT」が業務提携
・税理士法人山田&パートナーズがグループ経営と事業承継に関するウェビナーを開催
・BATONZ(バトンズ)が金融機関と連携したウェビナーを開催
・事業再構築補助金の申請要件が発表
上記の10個が多くの経営者に注目をしておきたい最新ニュースです。
まず最初に、それぞれの最新ニュースについて解説をしていきますので、事業承継・M&Aの情報として参考にしてください。
最新ニュース①:中小M&A推進計画が取りまとめられる
2021年4月28日に中小企業庁にて開催された検討会にて、「中小企業のM&Aが円滑に進むよう、5年間どのような支援などを実施していくのか」などが記載された「中小M&A推進計画」の取りまとめが行われました。
取りまとめられた内容を挙げると、下記のような内容が今後5年以内に実施される予定です。
・事業承継/引継ぎ支援センターと民間M&A支援機関の連携強化
・新たな補助類型の創設
・士業等専門家の育成/活用を強化
・企業価値評価ツールの提供
・補助金等によりセカンドオピニオンの取得を推進
・中小企業向けファンドによる支援を拡充
・M&A支援機関に係る登録制度を創設やM&A仲介に係る自主規制団体を設立
主に民間M&A支援機関と政府・公的機関の連携強化、M&Aの質が高まるような支援・創設が行われる予定です。
もちろん現段階では予定になるため、今後変更する可能性もありますが、上記の内容が実施されていくことでより事業承継・M&Aが行いやすくなるでしょう。
最新ニュース②:アトツギ甲子園が開催される
2021年2月19日には、多くの中小企業の承継予定者が新規事業プランを競い合うイベント「アトツギ甲子園」が開催されました。
アトツギ甲子園は、後継者予定者の気運向上や承継後の新規事業による中小企業の成長を促進するために開催されたものです。
ファイナリストに残った人のプランの一例としては、寝具店が地域の発展も活かすため、地元の学生と協力をしながら空き店舗をリノベーションし、自社の寝具を楽しみながら地元の観光も堪能できる宿の事業計画などが挙がっています。
他の後継者のアイデアなどを聞ける上に、新規事業を実現させるためのビジネスパートナー探しが可能という点が大きなメリットです。
2021年の2月19日は初開催でしたが、今後も開催される可能性が高いため、ビジネスパートナー探しをしている人や「承継後に新規事業を考えているけど良いアイデアが欲しい」と考えている人におすすめします。
最新ニュース③:事業承継・引継ぎ支援センターに変更
最新ニュースとして他には、2021年の4月から事業承継に関する専門機関「事業引継ぎ支援センター」が「事業承継・引継ぎ支援センター」に変更されたというニュースもあります。
事業承継・引継ぎ支援センターは独立行政法人「中小機構」が運営しており、事業承継支援だけでなく、ニーズの掘り起こしにも力を入れるようになっています。47都道府県全国各地に拠点が存在し、事業承継に関する専門機関になるため、多くの経営者が相談のために足を運んでいます。
実際にWeb上で挙がっている事業承継・M&A成功体験談では、「事業承継・引継ぎ支援センターに優良な買い手・後継者を紹介してもらった」という声も多いです。
事業承継やM&Aに関する相談先を探している人は、気軽に事業承継・引継ぎ支援センターに足を運んでみると良いでしょう。
最新ニュース④:事業承継・引継ぎ補助金の令和2年度第3次補正予算額と令和3年度予算額が発表される
事業承継に伴い、新しい事業を始めようと考えている企業の経費の一部を負担する補助金が国の支援として出されているというニュースも出ています。
採択が存在するものの、経費の一部を補助してもらうことによって、経営に負担をかけずに新規事業をスタートさせることが可能です。
事業承継・引継ぎ補助金の最新ニュースでは、令和2年度第3次補正予算額と令和3年度予算額が発表されました。
下記のような内容になっていますので、チェックしてみてください。
【令和2年度第3次補正予算額56.6億円】
支援タイプ | 補助率 | 補助上限額 | 上乗せ額 |
---|---|---|---|
創業支援型 | 2/3 | 400万円 | 200万円 |
経営者交代型 | 2/3 | 400万円 | 200万円 |
M&A型 | 2/3 | 800万円 | 200万円 |
専門家活用型 | 2/3 | 400万円 | 200万円 (売り手のみ) |
創業支援型は、他の事業者が保有している経営資源を承継して創業する事業者に対する支援です。
【令和3年度予算額16.6億円】
支援タイプ | 補助率 | 補助上限額 | 上乗せ額 |
---|---|---|---|
経営者交代型 | 1/2 | 250万円 | 200万円 |
M&A型 | 1/2 | 500万円 | 200万円 |
専門家活用型 | 1/2 | 250万円 | 200万円 (売り手のみ) |
令和2年度第3次補正予算額と令和3年度予算額では、予算額が大きく異なり、令和3年度はかなり低めに設定されています。
令和2年度第3次補正についてはすでに公募が終わっており、公募に関するお知らせはありませんでした。
引継ぎ補助金の申請を検討している人は、令和3年度予算額に合わせた補助金の公募が行われるタイミングをしっかりとチェックしましょう。
最新ニュース⑤:経営革新等支援機関が1,000社以上さらに追加
2021年4月30日に経営革新等支援機関が1,000社以上追加されたというニュースもあります。経営革新等支援機関は、事業承継に関する専門的な支援ができることを認定した証です。
経営者にとっても経営革新等支援機関は重要になっていきます。事業承継に伴う税金の支払いが発生した場合、猶予期間の設定や免除してもらえる事業承継税制の特例を活用する場合は、経営革新等支援機関の認定・意見が必要です。
事業承継税制の特例措置は多くの企業が利用しやすいよう、条件緩和が行われた特例措置ですが、経営革新等支援機関が増えたことによって多くの企業がより利用しやすい状態になると考えられています。
最新ニュース⑥:ホテル業界と調剤薬局のM&Aが急増中
事業承継の中でも、一昔前までは子どもや親族が承継を行う「親族内承継」が一般的でしたが、近年では新しい事業を始めようと考えている起業家や経営者に買収・合併してもらう「M&A」が増えています。
中でもホテル業界と調剤薬局業界のM&Aが著しく増加しており、今多くの経営者から注目をされている状態となっており、新しい事業を始めようと考えている人は必見です。
最新ニュース⑦:株式会社M&A総合研究所と人材紹介事業「マイナビAGENT」が業務提携を開始
M&A総合研究所は、事業承継・M&A仲介会社として知られており、多くの経営者を支援している会社です。
初めての人でもわかりやすい情報配信や、専門家による丁寧なサポートが魅力的ですが、最新ニュースとしてM&A総合研究所は、人材紹介事業としても有名な「マイナビAGENT」と2021年4月に業務提携を行いました。
売り手と買い手との間に情報の格差があることがM&Aで問題視されているポイントですが、M&A総合研究所とマイナビAGENTが手を組むことによって、情報の非対称性をなくし、スピーディーなマッチングを提供できるように強化されています。
スピード感がありながらも専門家による丁寧な支援が受けられるため、M&Aを実施したいと考えている場合は、M&A総合研究所も視野に入れてみてください。
最新ニュース⑧:税理士法人山田&パートナーズがグループ経営と事業承継に関するウェビナーを開催
税理士法人の中でも、事業承継コンサルティング・M&Aコンサルティングを行っていることで有名な「税理士法人 山田&パートナーズ」がウェビナーを開催するという最新ニュースがあります。
グループ経営は経営者の責任負担が大きいと言われています。
グループ企業の事業承継戦略や納税猶予制度などを知ることができるため、多くのグループ企業経営者に推奨します。
【「グループ経営と事業承継」~資本構成の見直しの必要性について~】
開催場所 | オンライン |
---|---|
日時 | 2021年5月19日(水)15:00〜16:00 |
開催内容 |
・グループ企業の事業承継戦略 |
参加申し込みURL | https://ma-seminar.jp/s/7HboeNdS/new_applicant |
最新ニュース⑨:BATONZ(バトンズ)が金融機関と連携したウェビナーを開催
事業承継・M&Aマッチング支援サービスとして知られている「BATONZ(バトンズ)」が、金融機関と連携をしたウェビナーを開催するというニュースもあります。
金融機関は、事業承継やM&Aに関する相談をする際におすすめの場所で、バトンズと金融機関が連携することによってより詳しい内容の事例を聞くことが可能です。
オンラインセミナーなどに参加したことない人にもおすすめします。
【『地域でつなげるM&A』ウェビナー】
開催場所 | オンライン |
---|---|
日時 | 2021年5月31日(月) 16:00~17:30 |
開催内容 |
・地域金融機関向けインターネットプラットフォームの活用方法 |
参加申し込みURL | https://ma-seminar.jp/s/7HboeNdS/new_applicant |
最新ニュース⑩:事業再構築補助金の申請要件が発表される
事業再構築補助金は、事業承継を含め、コロナ時代の経済社会の変化に対応するために、思い切りのある事業再構築に対して支援する補助金です。
様々な条件が存在しますが、事業承継やM&Aを機に新しい事業を始め、経済の活性化の期待が見込める企業が採択されやすいと言われています。
下記は利用条件および補助率や補助額の具体的な内容となりますので、下記の最新ニュース・情報を参考にしてください。
1:直近6ヶ月間のうち任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高に対し、10%以上減少している中小企業など。
2:経営革新等支援機関と連携を行って事業計画の策定を行い、率先して事業再構築に取り組む中小企業など。
3:補助事業終了3~5年で付加価値額の年率平均3.0%以上増加・または、従業員一人当たりの付加価値額の年率平均3.0%以上の増加達成。
【補助率や補助額】
枠 | 補助率 | 補助額 | |
---|---|---|---|
中小企業 | 通常枠 | 2/3 | 100万円~6,000万円 |
卒業枠 | 2/3 | 6,000万円~1億円 | |
中堅企業 | 通常枠 | 1/2 (4,000万円超えは1/3) |
100万円~8,000万円 |
グローバルV字回復枠 | 1/2 | 8,000万円~1億円 |
他にも緊急事態宣言に合わせた特別枠も設けられています。
ただし、すでに事業再構築補助金が終わっており、5月12日から二次公募が行われる予定なので、早めに事業再生構築補助金に関する最新ニュース・情報をチェックしましょう。
まとめ
多くの最新ニュースについて解説しましたが、どの最新ニュースも経営者や後継者を助けてくれる魅力的な内容です。
最新ニュースの他には、多くの企業が事業承継についてのセミナーや後継者育成に関するスクールの開催するため、気になる人は様々な情報をチェックしてみてください。
こまめにニュースなどの基礎知識や情報を収集することによって、承継後に安定した経営が行いやすいため、多くの経営者・後継者におすすめします。
起業家に有益な情報を徹底してお届けする「創業手帳」から、日本初の事業承継に特化したガイドブック「事業承継手帳(無料)」 が創刊されました!事業承継を検討する創業者の方、これから新社長になる方、事業承継に関わる士業の方などに有益なノウハウや最新情報をお届けしています。あわせてご活用ください。
(編集:創業手帳編集部)