事業承継は認定支援機関に相談したほうが良いの?
「どこに相談したらいいのかわからない……」
「税理士に相談はしているものの、なかなか思い通りに進まない」
事業承継に関して、上記のような悩みを抱えている経営者も多いのではないでしょうか。
事業承継は複雑な内容であるため、専門家による支援が必須ですが、どこに相談したらいいのかわからずに困っている人は少なくありません。
多くの経営者が悩みを抱えている事業承継の相談先として、認定支援機関に相談するのがおすすめです。
当記事では、認定支援機関に相談するメリットやおすすめの認定支援機関について解説をしていきますので、相談先に迷っている人はぜひ参考にしてみてください。
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目次
認定支援機関とは?
事業承継に関する認定支援機関は別名「経営革新等支援機関」と呼ばれ、中小企業の事業承継を円滑に進められるように支援ができる機関として認められた場所を指します。
後述でも詳しく認定支援機関別の特徴について解説をしていきますが、認定支援機関の例としては金融機関・税理士事務所・税理士法人・商工会議所などが該当します。
事業承継認定支援機関に相談するメリット
・一定以上の知識を保有した専門家に相談できる
・計画の策定支援が受けられる
・税制や補助金の活用が可能
・実施支援や経過状況をチェックしてもらえる
上記の4つが、認定支援機関に相談するメリットとして挙げられます。
これから、それぞれのメリットについて解説をしていきますので、参考にしてください。
一定以上の知識を保有した専門家に相談できる
認定支援機関は民間のM&A支援機関と比べて、一定の知識を保有している専門家として国から認められています。
事業承継は様々な課題が存在するため、どうしても専門的な知識が必須になり、専門家に頼る必要があります。
国が認めている専門家という点からも安心して相談しやすいため、多くの経営者におすすめです。
計画の策定支援が受けられる
認定支援機関では、事業承継に関する計画の策定支援も受けることができます。
事業承継は5年から10年という長い期間をかけて進める必要があるとともに、税金対策や後継者の選定・後継者の育成など様々な対策を練る必要があります。
計画書の策定を行い、一つひとつ課題の解決することで事業承継の成功率を高めることができるため、認定支援機関による計画策定の支援は大いに役立つでしょう。
税制や補助金の活用が可能に
認定支援機関に相談するメリットとして他には、事業承継税制や補助金の活用が可能になるという点も挙げられます。
事業承継税制とは、相続税や贈与税などの税金の支払いが発生した際に、猶予期間の設定や免除をしてくれる制度です。
補助金は事業承継を行う際の経費の一部や、承継後に新しいビジネスを挑戦しようと考えている際の設備投資などに関わる経費の一部を支援してくれる補助金です。
どちらも認定支援機関による事業計画の実行支援や計画支援を受けている必要があるため、相談することで事業承継税制や補助金の活用も視野に入れることができます。
実施支援や経過状況をチェックしてもらえる
認定支援機関に相談すると、事業承継の実施支援や経過状況をチェックしてもらえる点も大きなメリットです。
民間企業の支援では、計画の策定までは手助けしてくれるものの、事業承継の実施や状況については関与しないところもあります。
認定支援機関は経営者や後継者と二人三脚で支援してくれるため、多くの経営者・後継者におすすめです。
認定支援機関別の特徴
・税理士事務所/税理士法人
・弁護士事務所/弁護士法人
・金融機関
・商工会議所
・M&A仲介会社
・事業承継コンサルティング会社
次は認定支援機関別の特徴・相談可能内容について解説をしていきます。
相談先の検討をしている人は以下を参考にしてください。
税理士事務所・税理士法人
認定支援機関として認められている税理士事務所・税理士法人は、資産税に強い場合が多く、相続税や贈与税などに対する税金対策に特化しているところもあります。
税金対策の他に、財務状況チェックやキャッシュフローの分析なども対応してくれるため、経営状況の分析をしたい経営者におすすめします。
弁護士事務所・弁護士法人
弁護士事務所・弁護士法人も認定支援機関に認定されている場所が多いです。
事業承継に関する計画の策定支援については、弁護士事務所・弁護士法人の場合も対応してくれますが、他には相続時に発生するトラブルや、M&Aに関するトラブルが起きないような対策もしてくれます。
金融機関
金融機関は政府系金融機関と一般金融機関が存在しますが、どちらも事業承継に関する相談に利用されることが多いです。
金融機関では計画の支援を受けられるだけでなく、納税資金に対する融資や事業承継後の新規事業・経営安定化に対する融資の相談もできます。
商工会議所
事業承継では、商工会議所に足を運ぶ経営者もいます。
商工会議所の場合は売上げアップを図れる事業計画の作成だけでなく、事業計画を実行する際の総合的なアドバイスを受けることができます。
M&A仲介会社
近年では事業承継を支援するために、民間のM&A仲介会社も増えています。
民間のM&A仲介会社でも、認定支援機関になっている場所もあり、後継者やM&A先探しが可能なマッチング支援や事業承継に関する全般の支援を受けることが可能です。
事業承継コンサルティング会社
民間のM&A仲介会社とともに多くの経営者が利用しているのが事業承継コンサルティング会社です。
事業承継コンサルティング会社の場合も、事業承継に関する業務全般の支援をしてくれます。
事業承継計画の策定だけでなく、M&A時のリスク調査なども対応してくれるため、相談先としてもおすすめです。
認定支援機関を探したい場合は?
認定支援機関に相談するメリットは多いですが、「どこに認定支援機関があるのかわからない」という人もいるでしょう。
最寄りの認定支援機関を探したいと考えている場合は、中小企業庁の公式ホームページに存在する「認定経営革新等支援機関検索システム」を利用するのがおすすめです。
47都道府県別に検索でき、希望する認定支援機関や相談したい内容に絞って調べることができます。
シンプルなレイアウトとなっており、パソコンやスマホ操作が苦手な人でも利用しやすいため、ぜひ認定経営革新等支援機関検索システムを利用してみてください。
おすすめの認定支援機関
・事業承継センター
・税理士法人チェスター
・株式会社シャイン総研
・ユナイテッド/アドバイザーズグループ
上記の4箇所は、事業承継に関する相談をしたいと考えている場合におすすめの認定支援機関です。
ここからは、それぞれの特徴について解説をしていきますので、参考にしてください。
事業承継センター
事業承継センターは、事業承継に関する専門資格「事業承継士」を育成している専門機関です。
事業承継士の育成だけでなく、中小企業に対するコンサルティングも実施しており、事業承継の計画策定や株式の分配・家族会議の設定・対策などにも対応してもらえます。
税理士法人チェスター
税理士法人チェスターは、税理士法人の中でも相続税に長けていることで人気があります。
東京や大阪、名古屋をはじめとした都心部に7拠点構えており、事業承継時に発生する相続税や贈与税の対策提案をしてくれます。
専門知識を持ったスタッフが200名以上在籍している上に、どの案件も専門家によるダブルチェック体制で対応してくれるため、節税対策を中心に考えている経営者におすすめです。
株式会社シャイン総研
株式会社シャイン総研は、経済産業省の補助金に特化したコンサルティング会社です。
事業承継後に新しい事業を計画している企業の経費の一部を支援してくれる補助金が存在します。「補助金を活用したい」と考えている企業におすすめです。
ユナイテッド・アドバイザーズグループ
ユナイテッド・アドバイザーズグループは、弁護士・税理士・会計士・社労士・司法書士・行政書士・中小企業診断士・ファイナンシャルプランナーが常駐するワンストップサービスが特徴の会社です。
専門家たちによる幅広いネットワークや様々な客観的思考から、各企業に合った計画や対策の提案をしてくれます。
幅広い分野に対応している認定支援機関を探している人におすすめです。
まとめ
認定支援機関は、事業承継時に税制や補助金の活用を視野に入れている経営者・後継者におすすめです。
一定の専門知識を保有している上に、多くの経営者から相談を受けているため、事業承継に関するたくさんの知識・ノウハウを蓄積しています。
各企業に合った提案・支援をしてくれますので、事業承継について考えている人は認定支援機関にも相談してみてください。
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(編集:創業手帳編集部)